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退院1ヶ月とのど

 安倍首相から菅首相へとバトンタッチされ、台風も大過なくコロナも少し下火になってきたなあと思っていると最近なんだか朝夕が涼しい。
どうやら秋になってきたようだ。
 
 退院して約1ヶ月。引きこもり状態であることは退院後も相変わらずだがそれでも入院に比べればとても自由な生活を満喫している。体調はもう手術前に戻ってきたし,食べるものもおいしいので体重も戻ってきた。(そろそろ注意か)とは言ってもまた術後治療は再開され今後も通院しながら当分続けていくので診療全部自分でやるなんてとても無理。調子が悪い日は加藤先生に任せるし、引き続き焦らずいくことにしている。
 
 自分の体調が良いかどうかのバロメーターはのどの調子で判定している。
昨年病気が分かった初期の頃は身体はぼろぼろで声もかすかす。元々滑舌が悪いのと声が小さいので聞き取りづらいとよく言われるが体調が悪くなるとさらにひどくなり、これに声のかすれが加わるのでこの頃は自分でもどうかと思うくらいひどかった。治療が始まり体調が戻るにつれ徐々に低空飛行ながら安定し、手術後どうなるかとも思ったが今は診療していていても声は出ているし患者さんへの説明なども良く伝わってると思う。
 自分の声は男性の中でも高い方だが甲高いわけではないらしく癒し声だと言われる事もあるが(僕がいったんじゃないです)ただ調子が出てくると早口になってしまうので困る。(せっかち)分かりにくいところあったら聞き返して下さい。
 こんなのどの調子が良いときに歌うと声に張りとのびがあってとても良いんだけどコロナで歌いに行けないのが残念。
まあこの調子でしばらくいこう。
 
 前回もブログに書きましたがその後も外来でブログで僕の病状を知りましたと心配して下る方がほんとに多くおられ恐縮しきりです。ありがとうございます。

玄関の花

 先日の台風、怖かったですね。少し予想よりも勢力が弱くなって助かりました。
しま産婦人科のエントランスを秋らしくしました。
街中の銀杏の樹が塩害のため茶色くなってかわいそうでした。これから黄色に色付いてキレイな姿を見せてくれるはずだったのに…。残念です。
 秋らしくなって涼しくなりました。風邪などひかれませんように体調管理しっかりお願いします。
それでは次回もお楽しみに…。
 

退院しました……

 え〜報告ですがなんとかお盆頃に退院しました。
「あらもう2週間前じゃない,早く教えてよ〜」
と思う方もおられるかもしれませんが,実は管を残して仮退院してまして……ようやく最近無事に抜けたとこなんです。
主治医やスタッフの方に色々わがまま言って申し訳なかったのですが皆さん良くしていただいて今回無事報告できたたという感じです。もちろん管理はしっかりしてもらっているので経過は順調です。
 そして退院後すぐより早速診療を再開してます。といってもみんなから口を酸っぱくして
「まだ安静にしなさい!」っといわれているので、ちゃんと体調はみながら「これはリハビリだから」と言い訳しながら本当にちょっとずつ外来、お産に付いたりしています。
でもやっぱりいい!病院にいるといるだけで気持ちがしゃんとする。少し動くだけで疲れるけどいるだけで安心する。
なにより患者さんに会えてうれしい。患者さんの方から逆に「おめでとうございます」とか「良かったですね」といわれると色々ご心配をおかけしたようで恥ずかしいけどうれしいです。
まだこれからも治療はありますが、細く長く診療はしていきますのでよろしくお願いします。
 
 このブログ見ましたとかこれで病気のこととか入院を知りましたと多くの方から言っていただきました。相変わらずのほんわかしたブログで申し訳ありませんがこれもぼちぼち続けていきます。
加藤先生も書いてくれると思います。
 
 さてこのブログをあげようと思っていたら安倍総理大臣が以前からの病気が再発して緊急辞任のニュース!
山口県出身の首相として長期政権を担ってこられていたが、やはり病気を抱え身体の相談しながらの両立は大変だったと思います。僕も多少似たような状況に置かれた身として(大分違いますが)その大変さはよく分かります。辞任については本当に苦渋の決断だったのだと思いますが、まずはしっかり治療に専念されて下さい。

入院の日々 part2

 さてさてまだ入院中である。
前回ブログから間もないので「まさかこれは何かあったのでは?」
と思われる人もおられるかもしれないが、いえ、暇なだけです。
 
やっと最近になって暇だと思える程度に身体の調子が良い日が増えてきということであり、
「そんなに暇ならもうすぐ退院か」と言えばそうはいかない。
というのもまだ身体に管が入っててこのままじゃまだ帰れないんです。
 
何かしたいんだが出歩こうにもコロナの影響で院内から出られず、かといって誰も面会にも来てもらえず。特に最近コロナ感染者増加でさらに病院の面会が厳重になってしまっており、さらに面会が厳しくなってしまった。
読みたい本もなかなか手に入らず、本も持ってきたが集中力が落ちててなかなか読む気にならない。しょうが無いから音楽聴いて何となく過ごす。
そうしてたら最近テレビを以前よりたくさん見るようになってしまった。
家ではニュースと気に入った番組少し撮りため一気に見たり、後は動画配信サービスのドラマをみていたが、入院中は気力、体力が無いのではまって長時間見る気になれない。
おのずとニュース、ドラマやバラエティ番組を適当にばらで見ている。
しばらく見てなかったけど色々やってるんだな。「へえ、最近こんな番組もあるのか」となかなか新鮮ではある。
 
 その中にあってこの入院中割とはまったのがNHK朝の連続テレビ小説だ。
これまでの人生でこの番組はほとんど意識したことがなかった。そもそもこの時間帯は見られない。しかも15分しかないので録り溜めてみる気にもならないし、またシリーズが長い。
でも入院してると8時に食事が出てくるので自然その間動けず、テレビを見るとちょうど始まる。15分で終わるので食事の間でちょうど見られる。
何となく見始めてみると毎回15分の間でも飽きさせないよう展開が早く、引きがうまい。しばらく見ていくうちに主人公たちに感情移入してしまい次々起こる展開に一喜一憂して先が気になる。気がつくと話に引き込まれて毎日ずっと見てる。なるほどこれはおもしろい。
 
昔産婦人科に入局してすぐ出張病院の婦人科病棟で仕事していたとき
毎朝患者さんのところに挨拶に行っていた。あるとき食事の時間ならみんないるはずだからと部屋に行く。
「〜さん、調子どうですか?」しかし「は〜大丈夫です・・・」ん?いつもは話し好きの人なのに生返事。話を続けようにもそんな感じで気もそぞろ。よくみると患者さんの視線はずっとテレビから微動だにしていない。周りを見渡すとほぼみんなテレビに釘付け。
「あ〜、連続テレビ小説がある時間は行っても話は無理なんだな。」
そんなにみんな見るものなんだとその時初めて知った。特にその頃の方が婦人科も入院期間長かったし時代的なものもあるのかはまり度は今よりすごかったように思う。
でもシリーズによっては間違ってその時間帯に行っても患者さんは普通に応対してくれるので「あ〜、今回のシリーズはおもしろくないんだな」と病棟でだいたいの視聴率が分かったものである。毎日続く入院生活になかでほんのひととき違う世界の中に浸れる幸せな時間なのかもしれない。
自分も今同じ事を経験している。この病気や入院してからこんな風に幸せを感じる規模がどんどん小さくなっていくが案外幸福ってこういうことかもしれない。

入院の日々

 さて前回ブログでは入院についてお知らせしたところ、応援メールをいくつもいただき本当にありがとうございました。
というわけで今回は入院経過中のお話。
 
予定通り7月初旬に入院し大手術だったようだが(全身麻酔だったので術中のことは話で聞いただけ)ドクターの皆様のおかげで無事終わった。
今はまだ術後管理のため入院療養(長くかかるのは予定通り)を続行中である。
 
最近やっと周りの状況にも目が届くようになってきた。といっても病院はコロナの影響で面会謝絶となり、自分自身も簡単に外に出られないので「リハビリですから動きましょう!」といわれても動く場所がほとんど無い。結局その生活のほとんどを病室で過ごすことになる。もともとインドア派だし、ほぼ連日雨が降っていたのでそこまで我慢できないわけではないがやっぱりもやもやする。
 
今は音楽聴いたり、本を読んだり、テレビをみたり、窓の外の景色を眺めて過ごすとらわれの身のような非日常生活が続いている。昼間っから病衣ばっかり着ていたら病人みたいな気持ち(病人なのだが)になるので時々私服を着て過ごして気分転換。
以前知り合いが入院されたときも入院してこんな病衣を着ていたら気持ちまで病気になってしまうと私服を貫いたりした気持ちがよく分かる。だれか着ていても気持ちが前向きになる病衣を開発してくれないか。
 
 さて外では蝉がじーじー鳴いてる。よし夏本番か!?と先週くらいから思っているがこの時期に来てまだ梅雨があけない。蝉たちも雨と雨の間で頑張って鳴いてる感じ。せっかくやっと土から出てきたんだろうにこれじゃ本気で鳴いて良いかどうか考え込んでるんじゃないのか?
 
入院中も世間ではずっとコロナ感染問題は続いており、それに加えてまた九州での水害・・・熊本は大丈夫か?久留米はここ数年毎年浸水被害に遭っているのではないかなどと心配はするが何もできず病室でやきもき。とくに豪雨災害まっただ中の頃は自分自身が今振り返ってみても「あんときは事によったらかなりやばかったんじゃないか?」という状況でそれどころではなかった。ドクターやスタッフの迅速、的確な対応で1週間くらいで最悪の状況から脱したがあれはきつかった。術直後のICUで一日過ごしたときもきつかったがそれ以上だったかもしれない。
 
しかしそのきついときでも食欲は何とかあったし(意地汚い?)のど元過ぎれば何とやら、そもそも過ぎたことをずっとくよくよ考えるのは性に合わないので(懲りない性格)これまでの経過含め結果的に一歩一歩ゆっくりと着実に前に向かって進んでいるならそれで良いか、というのが今の気持ち(術前貯蓄していた体重もちょうど消費されて良いところで安定してるし)さらに今回の入院で患者さんの気持ちも改めてよく分かった。非常に多くの得がたい経験をさせてもらってこれからの医師人生において大いに役立つ経験であったと思う。
 
 さて体調も落ち着くと気になるのはやはり病院のこと。
患者さんはみんな問題なく順調にいっているであろうか。加藤先生、スタッフも大変じゃないだろうかと言ったことが気になりほぼ毎日定期的に連絡は入れている。
いまのところ大きな問題も無いようでほっとする。
ただ電話をかけると忙しいときもあり、ちょっと今忙しいのでといわれ、そういうときは手短に確認したら早々に話し終わる。
ちょっとさびしい・・・
まあみんな良い働きをしているのであろう。
 
退院まではもう少しかかるようだが、しま産婦人科に帰ったら早く仕事復帰したいと思えるようになったのも元気になった証拠かな。(どうせすぐ仕事しようとしてもスタッフからたしなめられるような気がするが)
 
もうしばらく留守にしますが、早くみんなに会いたい気持ちでいっぱいです。もう少しお待ち下さいね。

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