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入院の日々

 さて前回ブログでは入院についてお知らせしたところ、応援メールをいくつもいただき本当にありがとうございました。
というわけで今回は入院経過中のお話。
 
予定通り7月初旬に入院し大手術だったようだが(全身麻酔だったので術中のことは話で聞いただけ)ドクターの皆様のおかげで無事終わった。
今はまだ術後管理のため入院療養(長くかかるのは予定通り)を続行中である。
 
最近やっと周りの状況にも目が届くようになってきた。といっても病院はコロナの影響で面会謝絶となり、自分自身も簡単に外に出られないので「リハビリですから動きましょう!」といわれても動く場所がほとんど無い。結局その生活のほとんどを病室で過ごすことになる。もともとインドア派だし、ほぼ連日雨が降っていたのでそこまで我慢できないわけではないがやっぱりもやもやする。
 
今は音楽聴いたり、本を読んだり、テレビをみたり、窓の外の景色を眺めて過ごすとらわれの身のような非日常生活が続いている。昼間っから病衣ばっかり着ていたら病人みたいな気持ち(病人なのだが)になるので時々私服を着て過ごして気分転換。
以前知り合いが入院されたときも入院してこんな病衣を着ていたら気持ちまで病気になってしまうと私服を貫いたりした気持ちがよく分かる。だれか着ていても気持ちが前向きになる病衣を開発してくれないか。
 
 さて外では蝉がじーじー鳴いてる。よし夏本番か!?と先週くらいから思っているがこの時期に来てまだ梅雨があけない。蝉たちも雨と雨の間で頑張って鳴いてる感じ。せっかくやっと土から出てきたんだろうにこれじゃ本気で鳴いて良いかどうか考え込んでるんじゃないのか?
 
入院中も世間ではずっとコロナ感染問題は続いており、それに加えてまた九州での水害・・・熊本は大丈夫か?久留米はここ数年毎年浸水被害に遭っているのではないかなどと心配はするが何もできず病室でやきもき。とくに豪雨災害まっただ中の頃は自分自身が今振り返ってみても「あんときは事によったらかなりやばかったんじゃないか?」という状況でそれどころではなかった。ドクターやスタッフの迅速、的確な対応で1週間くらいで最悪の状況から脱したがあれはきつかった。術直後のICUで一日過ごしたときもきつかったがそれ以上だったかもしれない。
 
しかしそのきついときでも食欲は何とかあったし(意地汚い?)のど元過ぎれば何とやら、そもそも過ぎたことをずっとくよくよ考えるのは性に合わないので(懲りない性格)これまでの経過含め結果的に一歩一歩ゆっくりと着実に前に向かって進んでいるならそれで良いか、というのが今の気持ち(術前貯蓄していた体重もちょうど消費されて良いところで安定してるし)さらに今回の入院で患者さんの気持ちも改めてよく分かった。非常に多くの得がたい経験をさせてもらってこれからの医師人生において大いに役立つ経験であったと思う。
 
 さて体調も落ち着くと気になるのはやはり病院のこと。
患者さんはみんな問題なく順調にいっているであろうか。加藤先生、スタッフも大変じゃないだろうかと言ったことが気になりほぼ毎日定期的に連絡は入れている。
いまのところ大きな問題も無いようでほっとする。
ただ電話をかけると忙しいときもあり、ちょっと今忙しいのでといわれ、そういうときは手短に確認したら早々に話し終わる。
ちょっとさびしい・・・
まあみんな良い働きをしているのであろう。
 
退院まではもう少しかかるようだが、しま産婦人科に帰ったら早く仕事復帰したいと思えるようになったのも元気になった証拠かな。(どうせすぐ仕事しようとしてもスタッフからたしなめられるような気がするが)
 
もうしばらく留守にしますが、早くみんなに会いたい気持ちでいっぱいです。もう少しお待ち下さいね。

コロナ禍によるダメージ回復もままならない状態での災害

 コロナ禍(第1波)によるダメージ回復もままならない状態で、今回の災害。
自分が20年以上暮らしていた九州の被害も他人事とは思えない。
被災者に耳心地良いセリフで「明けない夜はない」「日はまた昇る」などと言えればどれ程良いか。実際に、これだけ続くと「もう大丈夫だよ、元気出して行こう」なんてとても言えない。こちらからはかける言葉も失ってしまう。
 ところが病気でも、災害でも、己の制御できない災厄に負けずに「それでも!」と歯を食いしばって前を向いて進む人達がいる。
その様な方々を見ると、本当に頭が下がる。
そして、ただただ応援することしかできない。
 
 大泉洋主演の大ヒットTVドラマ「ノーサイド・ゲーム 最終話」を最近再視聴したが、
好きすぎて覚えてしまった西郷輝彦(社長)のセリフがある。
 
頑張れ!頑張れ・・・
 不思議だ、応援をしているのは我々なのに、まるで彼らに応援されているようだ。
  彼らに、負けるな!負けるな!と励まされているようだ。
きっと会社も、この国も、
 この先も、たくさんの困難が待ち受けている・・・
  だけど決して諦めるな!
   仲間と一緒に乗り越えよ!
そう言って、彼らが我々の背中を押してくれているようだ・・・(中略・意訳あり)
 
ドラマでは、そこから米津玄師「馬と鹿」が流れ、怒涛の頑張れコールが始まる!
頑張れ!頑張れ!我々は選手を応援しながら、自分自身を奮い立たせているのだ。
頑張れ!頑張れ!他人事ではないのだ。
 
年をとって涙もろくなった。最近では「馬と鹿」を聞くだけで泣けてくる(笑)

夏の花

 毎日、暑い日が続きますね。マスクも暑いですね。
エントランスのお花を夏バージョンに変えました。涼しげな色、夏の花をいけました。少しでも涼しさを感じていただければと。
これからが夏本番。体調管理をしっかりして夏をのりきりましょう。
 

ここだけのお知らせ

 コロナコロナで気がつくと今年のブログは新年の挨拶以来ずっとこの話題である。当院ではまだまだ制限は多いが出産立ち会いだけ一部解除し、少し皆さんの不安は解消されたようだ。
よかった。
また状況見ながら徐々に解除していこうと思う。
 
 さて、ここでいつもブログをみていただいている(そんなにずっとみてくれている方はおられないかもしれませんが・・・)賢明な読者の方であれば、
「あれ、この前ブログ更新されたばかりなのに今回は更新が早いぞ?いつもは月末なのに」
と思われたかもしれません。
はい、実はちょっと表のお知らせに出すにはちょっと恥ずかしいのでここでお知らせしたいことがありまして・・・
実は7月に自分自身が手術することになりました。
ブログでは昨年より病気で治療中であることは何となくお伝えしていました。
皆さんから本当に多くの心強い応援をいただき治療はこれまでの所なんとか順調でした。そしてこの度ついに手術することになり今回はしばらく入院、療養(7月いっぱいくらい)する事になります。もちろんその間の病院は加藤先生がしっかり守ってくれているので外来、お産などのご心配はいりません。僕自身も手術後に体重が減ってもよいように病気で減っていた体重もしっかり戻していましたので(戻しすぎだったか)8月には体調をみながら復帰しようと思っています。ご心配ご不便おかけしますが、あまり心配なされないようお願いいたします。(この辺のことははっきり言わないと色々間違ったうわさが流れてもいけませんので)
多分7月のブログも調子よければ書こうとは思っていますのでまた追って経過報告はさせていただきます。
 
それではまた

コロナ第一波の後に

 コロナ感染による緊急事態宣言も5月に解除され、県外移動自粛も6月に解除された。
手探りしながら進む感じだが、ようやく日常生活が戻ってきたのは喜ばしい。しかし当面はコロナと共存する生活を強いられることになりそうだ。コロナ対策を日常生活に取り入れつつも、巷に溢れる膨大な情報に踊らさせることなく、自身や家族の健康を守るのは大変なことだ。
 
 iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授は、5万件を超すコロナ関連論文から、有益な情報を導き出す研究を行っている。人間でなく、AIを用いてビッグデータを解析するらしい。膨大な情報(ビッグデータ)から眉唾な情報(フェイク情報)と有益な情報を取捨選択するのは大変な労力であり、人間が行うと先入観などが介入してしまうからだ。これこそ最も有用なAIの活用法なのだ。人間では見つけられなかった関連性や新事実を発見することもあるだろう。それらを基にした新たなコロナ治療・予防戦略が見つかることに期待したい。
 
 近い話題としては、当院で行う不妊治療領域においてもビッグデータを解析することで新事実などが発見されている。過去(1960年代)より漫然と信じられて来た平均的女性の生理周期25〜28日間が、実は現代ではもう少し長くなっているらしいのだ。また年齢層毎に月経周期が異なることも明らかになっている。これらは月経管理などを行うスマホアプリ(ルナルナ)のビッグデータを活用することによって初めて判明した事実だ。これらスマホアプリやデータを利用した研究や治療は既に始まっており、当院においても活用している。今後オンライン診療のアプリなどが普及し始めると、さらにビッグデータを用いた研究が加速して行くのだろう。
 
 コロナ禍により計らずも、情報社会におけるビッグデータ活用法や、膨大な情報との個人の向き合い方が問われる時代に入ってきたと感じる。

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