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記念写真

 10月に入ってなんとか山口県内の新型コロナ感染が落ち着いていたので立ち会い分娩を再開して一ヶ月。
やっぱり一人だけでも付き添ってくれる家族がいると患者さんの気持ちは全然違う。
もちろん感染対策はしっかりしながらだし、国内の感染状況も踏まえながらでいつまた中止になるか分からないができるうちはなんとか続けていきたい。
 
ただ入院中の面会は相変わらず中止しているので生まれた赤ちゃんに家族が会えるのは退院の時が初めてということも良くある。
だから退院写真の時はみんなの笑顔もほんとすてき。
お見送りで車に行くまでも抱っこしたお母さんの横でみんな赤ちゃんに寄り添いながらかえっていく。家に帰ったら熱烈歓迎されるんだろうな。
 
 自分の初めての子供の時はいっぱい写真を撮った。
家族で集まったとき,何かの記念日、遊びや旅行で出かけたとき等々。
でも初めて幼稚園のお遊戯会で見た光景にはびっくりした。観覧席が記者会見さながらのカメラの数で三脚立て、すごい望遠レンズでみなさん手当たり次第に我が子を撮りまくる。動画なんかは下手すると開会式から全部取ってる人もいる。
お〜、こりゃすごい!ちょっと圧倒された。イヤみんなここまでするんだ!うちはちょっと・・・とか思ってたが気がついたら自分たちもやってた。まあ下の子になるにつれ徐々に情熱が減っていくが(イヤもちろんみんな同じようにかわいいんだけど)子供たちの記録は自分たちがしてあげなければ形に残らないと責任感に駆られがんばって撮ってきた。
 
 その考えで子供の成長記録を考えると妊娠中お腹の中にいるときの写真は超音波でないと見られない。お母さんも胎動があるから元気かどうかは分かっても何をしてるかは超音波でないと分からない。
だから妊婦健診の時は心がけて色々撮ってあげようと思ってがんばる。今どんな格好で何してるのか出来るだけ分かるように見せてあげる。写真も撮ってあげてるし,スマホなど動画撮るならどうぞと言ってる。割と採算度外視で色々しているのであんまり写真あげるとスタッフからあきれられるが、まあせっかくきれいに撮れたんだし次回妊婦健診できれいに撮れるかも分からないので・・・、まあいいじゃない。
気持ちとしては毎回お腹の赤ちゃんに会いに行くって感じ。今は外来で家族の付き添いもしていないので家で赤ちゃんの様子を伝えてもらうためのお手伝いしているという感じ。
自分も良い写真が撮れると,そしてそれをお母さんが喜んでくれるとこっちもうれしくなる。
産まれた後すぐ、そしてその子が大きくなったとき産まれる前からの記念写真見てみんなが笑う姿を想像してちょっとほくそ笑む。
最後は段々みえなくなることも多いので残念そうにされるとこっちもちょっと残念。
もちろん医学的に発育や異常がないかもがんばってちゃんと診ます。
 
さて今日もお腹の赤ちゃんにいっぱい会ってもらおう。

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